“これだけは、入れてね!!”  備えが、健康を支える 2/2

②つぎに、高知県立大学健康栄養学部が、同じく
東日本大震災時(2011年3月11日から2011年8月31日)
に各避難所で撮影された食事画像を収集し、分析した結果をお伝えしましょう。

対象地域は特に被害の大きかった宮城県、岩手県、福島県の東北3県です。
週刊誌、新聞、写真集及び被災地にする写真家などから、
収集した食事画像3,743枚の分析となっています。

発災直後は多くの避難所ではお茶とおにぎり、
ジュースとパンという組み合わせが主で1日平均600kcalの
食事が供給されていました。発災後30日目以降から
各自治体から弁当支給か開始され、1日平均1500kcalまで上昇し、
ボランティア団体による炊き出し活動が活発になった発災後40日目に
ようやく基準値の2000kcalを満たしました。

その後は、食中毒予防の観点から揚げ物などの加熱処理を行ったおかずが多くみられ、
避難所が閉鎖される120日目には基準値を大幅に超える結果となりました。

つまり、カロリーオーバーになってしまったということです。(下記図参照)

エネルギー

ビタミンとミネラルについては、基準値や必要量に達するまで、
やはり相当な時間が掛かっているようです。(下記図参照)

エネルギー産生栄養素

エネルギー産生栄養素

しかし、この基準値や必要量は、ただ 生きるための最低の量です。
代謝を支え、健康を維持し、精神力、活力を支えるには
とても少ない量だと思っていてください。
(ナトリウムやリンなどの例外はあります)

ビタミンは体をつくる材料やエネルギーそのものにはなりませんが、
たんぱく質、脂質、炭水化物がエネルギーに変わるとき、
筋肉や骨、皮膚に変わるときに潤滑油としてその転換の手助けをします。

ミネラルは、体の構成成分になったり、機能を調節したりする
単一元素からなる栄養素です。

ビタミンと相互関係を持ちながら酵素と結びつき、食物の消化・吸収、老廃物の
排泄などの活性化を助けます。

体内でおこるすべての代謝は、ビタミンとミネラルなくしては行われないのです。
カロリーがあっても、栄養価の低い、避難所での食事は、体内でビタミンやミネラルの
消費量が半端なく増えてしまいます。

だからこそ、いざという時のために、非常用持ち出しバッグにはドクターズサプリ並みに
ビタミン&ミネラルをマルチに配合したニュートラヴァイタを家族の人数分は必ず入れて
おいて備えてください。

その備えが、もしもの時に、健康を、そして人生をも支える力になってくれると
私は信じています。 (石井 恵美)