脂質の重要な働きを再確認してみましょう。

【脂質の重要な働き】

脂質は炭水化物、タンパク質と並ぶエネルギー産生栄養素のひとつであり、
1gあたり約9kcalとたんぱく質や炭水化物の約2倍のエネルギーをつくり出す、
効率のよいエネルギー源です。

皆様がお馴染みの「コレステロール」も脂質の一種です。

では、その重要な働きとは、次の通りです。

● エネルギー源となる(たんぱく質や炭水化物の2倍以上のエネルギーになる
● 体温の保持や内蔵の保護の働きをしている
● 細胞膜や核膜の主要な構成成分
● 脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)やカロテノイドなどの吸収を助ける
● 脂質の一種のコレステロールは細胞膜の構成成分のほか、
ホルモンやビタミンDの前駆体となる

 

私たちの体の約60%は水分でできていることは、ご存知だと思います。

その次に多いのは、健常な成人の場合たんぱく質が約17%。

そして脂質は約14%ぐらいとなり、体を構成する大切なものだと
お分かりいただけると思います。

脳に存在する脂質

脳に存在する脂質

そして、もっと大切なことは、私たちを動かす司令塔「脳」に存在する脂質。

脳は1,300~1,400gの重量を持ち、脳は水分を除くと、なんと約60%が脂質で構成されています。

これらの脂質は、神経伝達細胞の構成成分として存在しており、脂質が不足すると
神経伝達細胞も不足し、うまく情報が伝達されなくなってしまう可能性もあります。

そして、なんとなく嫌なイメージがある「コレステロール」は、脳に全体の1/4が
集中しており、神経系全体では1/3強あるとされています。

脳から正しい指令が出るのは、コレステロールのおかげと言っても過言ではありませんね。

 

しかし、脂質の摂り過ぎは、肥満などの生活習慣病に繋がるとされているのは事実です。

だからこそ、良質な脂質を選ぶ、そしてそのバランスをとりながら補給していきましょう。
石井 恵美