サルコペニアを予防するために
サルコペニアを予防する上で大切なのは、筋肉を減らさないための適度な「運動」と「栄養バランス」の取れた食生活です。
●運動
スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操などの標的とする筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行うレジスタンス運動は、筋肉の力や量、機能を改善する効果に優れています。
これまであまり運動してこなかった方は、ウォ―キングやラジオ体操など、無理なく始められる軽い運動から開始することをお勧めします。
●栄養
まず、一番重要な栄養は、たんぱく質です。
なぜなら、筋肉はたんぱく質でできているからです。
筋肉は、合成と分解が常に繰り返されていますので、たんぱく質をしっかりとり、合成を活発にすることが必要です。
筋肉が十分にある人が筋肉を維持するためには、成人の場合で、1日に体重1kgあたり、たんぱく質1gを目安にとるようにします。
体重が60kgなら1日に約60gです。
しかし、サルコペニアで筋肉を増やす必要がある人はその摂取量では足りません。
成人の場合で、1日に体重1kgあたり1.2~1.5g。体重60kgなら1日に72~90gのたんぱく質をとる必要があります。

必要なたんぱく質の量
たんぱく質は、肉・魚・卵・牛乳などに多く含まれる「動物性たんぱく質」と、大豆や穀物などに多く含まれる「植物性たんぱく質」に分けられます。
動物性たんぱく質は、体に必要なアミノ酸を豊富にバランスよく含んでいます。
魚や肉、乳製品には、筋肉の合成スイッチを強く入れるロイシンという必須アミノ酸が豊富に含まれる一方、植物性たんぱく質は、必須アミノ酸の種類や量は劣るものの、脂質が少なく、脂肪の燃焼を助ける働きを持つアルギニンというアミノ酸が多く含まれます。
そのように、それぞれに含まれるたんぱく質では働きが違ったり、消化吸収に必要とされる時間が異なっているので、いくつかの食品を組み合わせて摂ると効果的です。

一般的な食品のたんぱく質含有量の目安
一般的な食品のたんぱく質含有量の目安
(オレンジ色の文字がたんぱく質の分量)。
朝食なら、いつもの食事に卵や納豆、
牛乳やヨーグルト、チーズ、豆乳などを
プラスして、1食20gを目指そう。
(データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
の値をもとに算出)
筋肉をつけていくためには、たんぱく質を摂ることにだけ気を付けていればよいかというと、もちろん、そうではありません。
たんぱく質の合成・分解に必要なビタミンB6。
たんぱく質の合成を助けるし、ストレス下で分泌されるストレスホルモンの代謝にも関わるビタミンCをはじめとしたビタミン類が必要です。
特に、ビタミンDは、体内のカルシウム吸収を促して骨を増強するとともに、筋肉の合成を促す作用があります。
運動神経の指令で収縮して力を出している筋肉。
マグネシウムはこの神経の伝達に関わっており、カルシウムは筋肉の収縮に欠かせません。
筋肉の維持・成長に関わる性ホルモンの正常な分泌に欠かせない亜鉛。
これらのミネラルも重要な働きをしているのです。
ニュートラヴァイタにたっぷり配合されているビタミンとミネラルが重要ということですね。(石井 恵美)

ニュートラヴァイタ
マルチビタミン&ミネラル