諸外国と比較した日本のがん検診受診率

下のグラフが、諸外国と比較した日本のがん検診受診率です。
アメリカと比べると、ほぼ半分!!

(データ元:OECD HEALTH DATA(extracted on Apr 2016 from OECD.Stat)
(データ元:OECD HEALTH DATA(extracted on Apr 2016 from OECD.Stat)

アメリカがなぜ受診率が高いのかというと、日本と違って医療費の個人負担額が驚くほど高いことが、その理由の一つ。
2019年に米国公衆衛生学会が発行する学術誌に掲載された研究論文では、アメリカ人の個人破産の66.5%が医療に関連していたとしています。
がんと診断された患者の42%は2年以内に資産を使い果たす、という報告もあります。

2位のイギリスは公的にがん検診を実施する「組織型検診」が実施されていることが、高い検診を誇る大きな要因となっています。
では日本人は、どういった理由で検診を受けないのでしょうか。
内閣府が実施しているがん対策に関する世論調査によると、次のような理由があがっています。

1位「検診を受ける時間がない」
2位「健康状態に自信があり必要性を感じない」
3位「心配な時は医療機関を受診できる」
4位「費用がかかり、経済的な負担になる」

検診の精度は100%ではありません。
がんが見つけにくい場所や形をしている場合には発見できない事はありますが、適切な間隔で受け続ければ、がんを発見できる確率は高まり、がんによる死亡を回避する可能性も高くなります。

物価高に伴い、じりじりと医療費や保険料があがってきています。
アメリカ並みとはいかなくとも、家計に大きく影響を及ぼしていくことは間違いありません。
だからこそ、いつでも医療機関を受診できると高をくくったり、健康に自信があると過信するのではなく、まず自分の今の体の状態をしっかり把握するためにも検診を受けてみましょう。