要注意!ペットボトル症候群

だんだんと春めいてきて気温が上がってくると、喉の渇きを潤すために自販機で
ちょっと飲料をとコインを入れることもあると思います。

そんな時、何を選びますか?

缶コーヒー、炭酸飲料、スポーツドリンク・・・

いえいえ
もちろん、お茶かお水ですよね!!

ペットボトル症候群って聞いたことありますか?
正式名称を「ソフトドリンク・ケトアシドーシス」といって、
ソフトドリンク~清涼飲料水を大量に摂取し続けることによって
インスリン分泌能が追いつかなくなることで高血糖状態となり、
急性糖尿病になることです。
アイスクリームなどの糖分の多い食品の大量摂食でも発症することが
報告されています。

人は、冷たいものを口にすると、口の中が冷えることで、
甘さに対する味覚が鈍くなります。

このため、冷蔵で市販される清涼飲料水については、
糖分を余分に加えて製造されています。

一般的な商品だと、10%程度の糖分が加えられています。
10%といいますと、具体的にはペットボトル(500ml)で1本を飲めば、
50gの砂糖をとったことになります。

1647

この写真は、岡山県にある笠岡市民病院のリハビリ室に展示されているものです。
ペットボトル内の白い砂糖を見ると、恐ろしくなりますね!!

ちなみに、1日の糖分の摂取量の上限のおおよその目安としては、
自分の体重のkgをgに変えて、その半分の量です。

例えば体重60kgの人であれば、
これを60gとして、その半分の30gということになります。

ということは、500mlの炭酸飲料を飲めば、1日の糖分の摂取量を軽く
上回ってしまうということです。

ペットボトル症候群は、糖分の摂り過ぎが原因の病気です。
この病気の怖い点は、
•ソフトドリンクを飲む → 血糖値が上がる → のどが渇く → 余計にドリンクを飲む
•血糖値が上がる → インスリンホルモンが働かなくなる → 余計に血糖値が上がる

という、2つの悪循環が隠れているところにあります。

ペットボトル症候群は、肥満傾向があり糖尿病の診断をまだ受けておらず、
喉が渇くという症状が高血糖からくるものであることを知らない若年者が陥りやすく、
全身の倦怠感や眠気、多尿、のどの渇きといった自覚症状が現れて医療機関を受診し、
はじめて糖尿病だとわかるケースもあります。
小学生がソフトドリンクの飲み過ぎで発症することもあります。

自販機の前に立たれたら、この記事を思い出して、水かお茶を選んでくださいね。
(石井)